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パスポート

パスポート

  産地で問題となっているレタス根腐病は、フザリウム菌による土壌病害で、気温の高い時期ほど発生しやすくなります。細菌は菌密度の増加にともなって、春などの比較的涼しい時期にも発病が多く見られるようになり、より幅広い作型の耐病性品種が求められています。また、春どりは気温や乾湿の変化が大きいので、環境変化に対応できる特性も求められます。
タキイではこれまでに、根腐病レース1耐病種「スターレイ」を発売し、各地で高く評価いただいてます。しかし、春どりでも根腐病レース1・2両レースの発生が深刻になってきて、より安心して栽培できる品種の育成が要望されています。
このような状況から、根腐病レース1・2複合耐病性で生育が安定する春どり品種を目標に育成を進め、このたび「パスポート」として新発表することになりました。
「パスポート」は根腐病の耐病性だけでなく、玉ぞろいや秀品率が安定するのも特徴なので、多くの生産者におすすめしたい品種です。

特性

根腐病複合耐病性

冷涼地の春どり、中間・暖地の春・初冬どり栽培に適します。レタス根腐病レース1とレース2に耐病性を示し、両レースが混合・近接して発生する産地でも安心して栽培できます。

肥大と結球のバランスがよい

同時期に栽培される品種の中では草勢がややおとなしく、肥大性と結球性のバランスがよい品種です。春どりや晩秋~初冬どりの作型は乾湿の差が激しく、結球が不安定になりがちですが、「パスポート」は結球性が安定して玉ぞろいがよいので、収穫作業を効率よく行うことができます。

玉は扁円球で形状が安定

玉は鮮緑の扁円球で安定し、タコ足球やタケノコ球などの変形球の発生が少なく、秀品率が高い品種です。


栽培の要点

施肥量:「スターレイ」など同時期で肥大のよい品種に比べて、同程度~1割程度増の施肥量が適します。特に春の早い時期など温度の低い作型では、施肥量を増やして肥大を促してください。
計画的な栽培と適期収穫:結球性が優れる反面、生育スピードが早く収穫適期がやや短めの品種です。播種や定植から計画的に作付けを行い、収穫期が集中しないよう心掛けてください。
病害の早期防除:「パスポート」の栽培時期は、梅雨や秋雨などで降雨が多く、各種病害が発生しやすい環境です。
外葉形成期~結球初期を中心に斑点細菌病などの細菌性病害や菌核病・べと病などの糸状菌病害の両方に対して予防的に薬剤散布を行ってください。


「パスポート」活用ポイント

「パスポート」と「スターレイ」は、ほぼ同じ作型で栽培できる品種ですが、今後は根腐病への対策として「パスポート」を活用することをおすすめします。以下の点を意識することで、品種の切り替えをスムーズに行うことができます。

  1. 最適作型

    春どりで玉肥大がよい「スターレイ」ですが、作型後半の気温上昇とともに過剰肥大や形状の乱れが発生しやすくなります。このような作型に株張りや玉肥大がややおとなしい「パスポート」を導入することによって、形状が安定し、秀品率の高い出荷が可能となります。

  2. 斑点細菌病について

    梅雨入り前後からは、斑点細菌病の発生が多くなります。「パスポート」は「スターレイ」に比べて同病害の発生が比較的少ない特性をもちます。前項の形状安定性も含め、春どりの安定生産の幅を広げることができます。

  3. 計画的な作付けを

    「パスポート」は「スターレイ」よりも生育スピードが早く、収穫までの日数が1~2日程度短くなります。播種や定植からの計画的な作付けと、早めの収穫を心掛けてください。



レタス「パスポート」栽培メモ


最適播種期

2月中旬~3月中旬まき(冷涼地) 9月上旬まき、11月中旬~1月上旬まき(中間地)
9月中旬まき、11月中旬~1月上旬まき(暖地)

可能播種期

2~3月まき(冷涼地) 9月上旬まき、11月~1月まき(中間地) 9月上旬まき、11月~1月まき(暖地)

病害の強さ

根腐病レース1、レース2

肥料の目安

N:P:K=10a当たり成分量で12~18kg

トンネル温度
管理目安

春どりでは定植直後からトンネルまたはベタがけで被覆。
20~25℃を目安に換気。遅霜の心配がなくなるころを目安に被覆を除去。

耕種基準

畝幅45~180cm、1~4条植え、株間27~35cm