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e-種や|野菜種、花種と苗の三重興農社

ピノ・ガール栽培マニュアル

タネごと食べれる??タネが小さい??
マイクロシード®と聞くと栽培するのが難しそうと思われませんか?
その、イメージ「ピノ・ガール」が覆します!
しかし、マイクロシード®ならではの特有の傾向があるのも事実。
でも大丈夫。「ピノ・ガール」の「失敗の少ない」栽培方法を紹介します。

播種

発芽適温は26度~30度。ポイントは播種のタイミング!

種子の大きさの違い

上記の写真は、「一般種子」と「ピノ・ガール」の種子の大きさの違いになります。
「一般種子」と比べかなり小さいことが分かります。比較すると「ピノ・ガール」は一般的なサイズの約4分の1ほどの大きさになります。

発芽後の違い

「一般品種」と「ピノ・ガール」の同時期播種後の生育差写真。「ピノ・ガール」はマイクロシード ® 故に、双葉が小さく、胚 軸も細いという特徴があります。
接木をされる場合には、慣行の品種よりも23日程度早く播種することをおすすめします。

穂の大きさの違い

右が「ピノ・ガール」の穂の大きさ。「一般品種」と比べ、穂の大きさだけでもこれだけの違いがあります。

台木

台木は慣行品種で問題なし。しかし、強勢台木には注意必要。

種子の大きさの違い

上画像は「ピノ・ガール」と「一般品種」との苗姿での大きさの違い。播種日を早めて接ぎ日を一緒にしても違いがあります。それに伴いマイクロシード ® が故に定植後の栽培初期は、一見、大人しくみえる。しかし、交配期に向けてグングンと強くなります。

発芽後の違い

上画像は、空洞果発生の「ピノ・ガール」低温期の作型では草勢過多・着果不足は空洞果・黄帯の原因になります。「全ツル着果」もしくは、「弱めの台木選択」をおすすめします。

草勢大人しめの台木品種の選定を!

作型に応じて夕顔なら大人しめの「ペースメーカー」「ダントツ」または冬瓜台がお薦め。

接ぎ木~挿し接ぎ~

接ぎ木はマイクロシード®でも問題なし。

マイクロシード®は双葉も小さく、胚軸も細い。そのため、若干の違和感を感じられるかもしれませんが、挿し接ぎでは問題なし。(上記の写真は、従来品種と同じタイミングで播種したものです。)ただ、よりやり易くするためにも慣行品種よりも3日ほどの早播きをおすすめします。

接ぎ木~呼び接ぎ~

マイクロシード®ゆえに・・・「呼び接ぎ」はやりにくい!

マイクロシード®が故に、「呼び接ぎ」では接木作業がしづらく、また台木との活着面積が小さいために、歩留まりが低下しやすくなります。よって通常よりも 1 週間~ 10 日ほど早く播種を行い、できるだけ穂を大きくしてから「呼び接ぎ」するとやり易くなります。
十分な光線量を確保するために、本葉2〜3枚程度から鉢ずらしを行い、鉢間の確保に努めてください。

接ぎ木~播種タイミング~

挿し接ぎの際は通常より3日ほど早く、呼び接ぎの際は通常より 1 週間~ 10 日間ほど早く播いて下さい。

苗の摘心

子蔓の発生が揃うように育苗で本葉5枚程度残し、摘心を行いましょう。(早い時期の整枝栽培の場合。)ただ、仕立て本数が多い露地栽培などはこの限りでありません。(定植してから本圃で摘心を行いましょう。)

圃場準備

土壌分析を行い早いうちに堆肥などを入れ土づくりをおこないましょう。
また石灰類は定植1ヶ月前程度に本圃に施用するよう心がけましょう。同様に、他の肥料に関しては、20日前後までには施用するようにします。
※施肥に関しては各産地の小玉西瓜基準に準じますが、「ピノ・ガール」でも元肥でチッソ成分5 6kg 程が目安になります。(2番果・ 3番果収穫を狙われる作型に関しては、追肥や置き肥えなどで対応するようにしてください。)
マルチやビニール等の被服資材は早めに準備を行います。マルチは定植1 週間前には張り終わり、地温の確保に努めます。灌水チューブは基本的には、株元と蔓先側に置きましょう。

定植

スムーズな活着を心がけます。(そのためには、地温を確保した圃場への定植を行います。)定植前には薬剤等を入れて一緒に灌水をおこないましょう。
定植後は保温の確保に努めます。三角キャップを使用することによって、保温、霜よけ、芽の揃いが良くなります。

仕立て・整枝

空洞果・黄帯に発生を減らしつつ、収量 UP!!
整枝栽培でのポイントは 「全ツル着果」

「ピノ・ガール」は草勢が強い品種のため基本的には子蔓3本以上各蔓着果を基本とします。
(草勢が弱い時はこの限りではありませんが、空洞果の発生する可能性を下げるためにも原則全ツル着果を推奨しております。)
草勢に応じた摘葉と整枝をこころがけましょう。

交配~着果

「ピノ・ガール」は雌花・雄花とも充実。交配がラク

交配には、従来の西瓜同様花粉を選びません。
交配は20節程度からの雌花を目標に行います。あくまでも草勢に応じた着果節位を心がけ、草勢が充実してから節位を決めましょう。(草勢が弱っている場合は、高節位での交配などを行い、草勢コントロールを図ってください。)

「ピノ・ガール」は雌花が多く、花粉発生が非常に良い。更に、雌花も多く、大きい上に両性花も少ない。

一般的に、交配の23日程前から温度が、15度以下になれば受粉能力が劣ります。作型にもよりますが、保温を心がけ十分な温度を確保するよう心がけましょう。
また、交配は花芽を揃えるようにし、出来るだけ同時開花を目指します。交配には、人工交配ないし蜂交配で行います。

着果促進

着果を促すためには、交配後の保温を十分に行いましょう。
着果ができそうにない場合には、花粉保存による方法や、側枝の除去などを行い生殖成長を促しましょう。さらに。生長点の摘心を開花日にすることや着果促進剤(フルメット液剤)の使用なども効果的です。
※「ピノ・ガール」は草勢が強いため、空洞果や黄帯の発生の減少を目指すために「全ツル着果」を基本としております。しかし、「全ツル着果」せず空洞果や黄帯が発生した場合には、次回作にむけて以下の方法はあげられます。

  • 方法①

    ~台木の選択~

    草勢大人しめの台木品種をお勧めいたします。
    夕顔であれば、ナント種苗㈱「ダントツ」、「トップガン」または冬瓜台などの台木選択になります 。

  • 方法②

    ~栽植密度の変更~

    整枝栽培の場合、3本出しであれば、50cm以上、4本出しであれば60cm以上の株間の確保を最低でも、お勧めします。

  • 方法③

    ~元肥料の変更~

    元肥の量を減肥するのも1つです。元肥のチッソ成分で5〜6kgほどを目安とします。あくまでも、残肥などが残っていないものとして。

  • 方法④

    ~作型の選定~

    前回の作型で、低温期に「ツルぼけ」や「着果不良」をおこした場合には、無理な早植えは注意するようにしましょう 。

着果標識

~ブランドを守るために〜

開花日か果実の直径が4cmほどの大きさの時に必ず着果標識を立てるようにします。必ず徹底するようにしましょう。

着果棒など

摘果

あくまでも「全ツル着果」 ただ草勢に応じた摘果を。

「ピノ・ガール」は草勢の強い品種のため、整枝栽培では「全ツル着果」を基本としておりますので、1番果の摘果は必要ございません。しかし、草勢によってはその限りではありません。
草勢が弱っている状態では、生育に応じた摘果作業をおすすめします。
基本的には草勢が弱くない限り各蔓1果の着果を目指してください。

玉敷き

交配より2週間程度で必ず西瓜シートを敷くようにしましょう。花落ち部分からの腐敗などを防ぐことに繋がります。

玉敷き

仕上げ期

草勢に応じた整枝作業を行いましょう。草勢が強い場合には、多めの脇芽取り作業を行い、芯先の芽を止めるようにします。被服資材使用時は、換気を十分に行い温度格差をつけるようにしましょう。また、糖度をのせるためには草勢の維持が必要になります。草勢の確保に努めるようにしましょう。

収穫

果肉の劣化しにくく、シャリ感品質が長期間キープ!

積算温度は900〜950程度になります。着果標識毎に試し切りを行い収穫の判断をおこないましょう。その上で着果棒毎の収穫を基本とします。

果実は一般的な小玉スイカ品種よりもさらに小玉傾向になります。果重は2kg前後に肥大し、果形は高球形。鮮緑色の外皮に、中程度の太さの縞が入り、果肉色は濃桃色。糖度に関しては、「愛娘」系と大差ありませんが、果肉は硬めで今までにない極上のシャリシャリ食感を楽しんでいただけます。また種子周りの果肉が劣化しにくいので、一般的なスイカに比べて日持ち性がすぐれます。

※強勢の場合には、果実の形状が俵型の形状になりやすくなります。特に、着果しづらい低温期の作型に見られることが多いです。

ピノ・ガール

種子が小さいために、種子まわりの劣化の進みが遅く、至福の食感が長期間キープされます。
収穫適期から10日以上遅れて収穫されたモノがシャリ感上々で美味しかった!
収穫からひと月忘れてしまっていたモノを試食してもシャリ感上々だった!
実際にたくさんの現場の声、いただいています!

まとめ ~栽培においての注意点〜

マイクロシード®は、苗立ちの際に播種を早める必要アリ!

マイクロシード®は、双葉も小さく、胚軸も細いため「呼び接ぎ」では接木作業がしづらく、また台木との活着面積が小さいために歩留まりが低下しやすくなります。
よって通常より1週間から10日間ほど早く播いて、できるだけ穂を大きくしてから「呼び接ぎ」する必要があります。

ピノ・ガールと一般種子

挿し接ぎの際は通常品種より3日ほど早く、呼び接ぎの際は通常品種より1週間~10日間ほど早く播いて下さい。

「ピノ・ガール」は草勢が強い品種。

「ピノ・ガール」は草勢が強い品種のため、草勢に応じた着果数に満たなかった場合には後半の空洞果が発生しやすくなりますので、「全ツル着果」が基本になります。4月~5月収穫での強勢台木(「ヘコタレン」など)の使用は空洞果発生の可能性が強くなりますので注意しましょう。

着果数が足りない・裂皮の発生

⇒対策としては、「全ツル着果」で着果数の確保を!

着果巣を確保

過繁茂になると空洞果の発生が多くなるため要注意!

「ピノ・ガール」に限った話ではありませんが、過繁茂になると空洞果の発生は助長されます。多肥栽培や肥料残りの多い圃場では特に注意が必要です。減肥による栽培などをおすすめします。(元肥でチッソ成分 5kg 6kg ほどが目安になります。あくまでも、残肥が残っていないものとして。)

着果巣を確保

着果巣を確保

着果巣を確保

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